別れの接吻

絵画：ローレンス・アルマ=タデマ　「別れの接吻（くちづけ）」（1882）
Sir Lawrence Alma-Tadema　The Parting Kiss　1882
MIDI：ヴェルディ　歌劇『アイーダ』より　「大行進曲」

この絵画は、画面の奥に見えるコロッセウムに行こうとする母が、娘との別れを惜しんでキスをしている場面を描いています。
ドアの向こうを、馬車で通り過ぎていく日傘の女性は、アルマ=タデマの妻、ローラがモデルになっています。
見づらいのですが、彼女の持っている傘がなかなかユニークで、先の方が人の像になっています。
活気の溢れた通りには他に、クッションをたくさん抱えた奴隷をしたがえた人の姿も見えます。

入り口の床に書かれた“SALVE（歓迎）”という文字は、セイント・ジョンズ・ウッドのアルマ=タデマ邸の戸口の上にも記されていました。
この作品は、アルマ=タデマ自身、お気に入りの作品だったそうです。