ジョルジュ・バルビエ 「薔薇の精」II
George Barbier : Spectre de la Rose
MIDI:カール・マリア・フォン・ウェーバー 「舞踏への勧誘」
Carl Maria von Weber : Invitation to the Dance
「薔薇の精」(1911年)
Spectre de la Rose
音楽:カール・マリア・フォン・ウェーバー
美術:レオン・バクスト
振付:ミハイル・フォーキン
薔薇の精を、ニジンスキーは男でもなく女でもない謎めいた美しさで踊り、初演の時のニジンスキーのジャンプは、一跳びでモンテカルロの舞台を横切ったと伝説になっています。
20世紀初頭のことだったので、ニジンスキーの衣装には、着たままの布地に薔薇の花びらが一つずつ縫いつけられたので、時には針が肌に刺さったこともあったそうです。
ニジンスキーの跳躍が伝説となったのは、この舞台からでした。
『薔薇の精』について、作家で詩人、画家で映画監督と多彩な才能を見せたジャン・コクトーがこう評しています。
「薔薇の精がこの愛する生贄に別れを告げ、窓から飛び立って蒸発するとき、その跳躍は均衡とか飛行の法則にのっとらない、はげしいもので、こんなに高く軌道にのったような姿を見たあとでは、二度と再びこの消えやらぬ幻影を浮かべずに薔薇の香をかぐことができないと思われるくらいである」
Vaslav Nijinsky in 'Spectre de la Rose' (1911)