カール・ラーション 「もう一方から見たアトリエ」 1894-97年頃
MIDI:バッハ 「G線上のアリア」

Carl Larsson, The Other Half of the Studio, 1894-97.
MIDI : J. S. Bach, Air on G-string.
MIDi提供:Reinmusik



 ラーションのアトリエを、別の方向から見た作品です。
 ラーション家には、ラーションとカーリン夫婦、7人の子どもたちのほかに、お手伝いのアンナとエンマがいました。この絵の中では、アンナが15世紀の夫人の服を着て、絵のモデルになっています。
 天井近くの小窓から、ちょこんとアトリエをのぞきこんでいるのは、長男のウルフです。

 アトリエの扉には、妻カーリンの絵が描かれています。
 この頃ラーションは、フレスコ画の技法を学ぶために、ローマやパリに行ったり、ストックホルムの国立美術館の壁画を描くために、リラ・ヒュッテネースを離れることがありました。そこでラーションは、せめてリラ・ヒュッテネースにいる間、たとえ1人絵を描く時にも、カーリンが傍にいて見守られたいと思い、この肖像を描きました。