カール・ラーション 「夏の終わり 湖畔のカーリン」
MIDI:ショパン 練習曲 作品10-3 「別れの曲」

Carl Larsson, Late Summer / Karin by the Shore, 1908.
MIDI : F. Chopin: Etude Op.10-3 in E Major.



 湖畔に淋しそうにたたずむカーリン。ザリガニ捕りのことなど、この湖畔での楽しかった夏の日を思い出しているのでしょうか。それとも、もういない息子のことを。
 明るく幸せだったラーション家に悲しみが訪れます。長男のウルフが、医師の判断の遅れで手術台の上で亡くなってしまったのです。まだ18歳でした。

 その悲しみについて、ラーションはこう語っています。

 その死は英雄のようでしたが、わたしとカーリンは、深い悲しみにおそわれました。18歳の冷たくなった遺体に手をそえて、「彼は、この地上でなすべきことを全部やり終えたのだ。もうなにもすることがなくなったのだから、神に召されたのだよ」というのがせいいっぱいでした。