ベラスケス 「胸甲をつけたフェリペ4世の胸像」(1628)
Diego Velázquez (1599-1660) Philip IV in Armor, 1628.


ベラスケスが描いたマルガリータの父、フェリペ4世(1605-1665)の若き日の肖像です。
1621年、16歳のフェリペ4世が即位した時、セビリヤの貴族ガスパール・デ・グスマン、オリバレス伯爵(後のサンルーカル大公爵)を宰相に抜擢しました。
ベラスケスはその時22歳。セビリヤ出身で、17歳にして職業画家となる天才ぶりを発揮していました。
ベラスケスはオリバレス公伯爵を頼り、宮廷のあるマドリードへの進出をもくろみました。
1622年と23年に2回マドリードへ旅行し、2度目のマドリード滞在(1923年夏)の時に、念願の国王の肖像を描くことに成功しました。
これが絶賛を博し、その年の10月、国王付きの画家に任命されました。
その時ベラスケスは24歳。以後、ベラスケスは2度のイタリア旅行を除いて、生涯をマドリードで過ごしました。

マルガリータはこのフェリペ4世と、2度目の妻でオーストリア皇女のマリアーナ(マリア・アンナ)との間に生まれました。
マルガリータの柔らかそうな美しい金髪は、この父譲りでした。

ベラスケス画 「フェリペ4世」(1635頃)