あなたが側にいれば
Nichts ist schwer (Nothing is difficult)
絵画:皇妃エリザベート
フランツ・ヨーゼフはエリザベートに、もし自分と結婚したら彼女も背負うこととなる皇帝という任務の重さについて警告する。けれどエリザベートはそれをまじめにとらない。まだ恋や結婚に夢見る少女である彼女にとって、フランツは“パパみたいに”愛し、許してくれる存在と思ったのかもしれない。ミュージカルの中でもっともロマンチックな歌の中で、2人はすでにすれ違ってしまう。
この歌の中でフランツ・ヨーゼフは「あなたさえ側にいれば、足りないものはない」と最愛のエリザベートに愛を語るが、後にすれ違いながらも「あなたさえ側にえれば」というその思いだけは、終生変わることはなかった。
2人は一緒に歌う。
いつか私の目で見てくれたなら
分かりあえる日がくるでしょう
それは遂に叶えられないことを、2人知る由もなかった。
婚約時代のエリザベート
背景には実家のポッセンホーフェン城が見える
田舎風装いの皇帝フランツ・ヨーゼフと皇后エリザベート(ウィーン磁器)
Kaiser Franz Joseph und Kaiserin Elisabeth in Iändlicher Tracht, 1854.
正装の皇帝夫妻フランツ・ヨーゼフとエリザベート(ウィーン磁器)
Kaiser Franz Joseph und Kaiserin Elisabeth in Gala, 1854.
イグナーツ・リヒライトナー 「ウィーン郊外を散策する若き皇帝夫妻」(鋼版画)