絵画:シシリー・メアリー・バーカー 「花の妖精たち コレクション」(表紙)
MIDI:マルティーニ 「愛の喜びは」


Cicely Mary Barker, Flower Fairies of the Collection (cover).
MIDI : G.Martini, Piacer d'amor.
MIDI提供:Sketch



 「花の妖精たち」シリーズ、「春」から「アルファベット」まで8冊を収めた「コレクション」の表紙です。表紙絵の花は、ライラック。下の「Lavender Finds a Friend」の表紙絵は、ラヴェンダーです。

 淡い紫色の花は、私の中で、上品な貴婦人のイメージです。

 ライラックといえば、『若草物語』 Little Women (1868)で有名なルイザ・メイ・オルコットLouisa May Alcott (1832-88) の小説に、『ライラックの花の下』(ライラックの木かげ,リラの花咲く家) Under the Lilacs(1878)という、双子の女の子ベティとバブが主人公の物語があります。ライラックの花が咲き乱れる家、そこに行方不明の父を探す、サーカスから逃げ出した少年ベンが現れて、様々な出来事が起こります。

 ラヴェンダーは、いい香りのハーブですが、思い出すののは、ルーシー・モード・モンゴメリ Lucy Maud Montgomery (1874−1942) の、『アンの青春』 Anne of Avonlea (1909) に登場する、ミス・ラベンダーです。45歳なのに真っ白な髪をしていますが、どこか少女の雰囲気を持っているきれいな女性で、アンは友人になります。ミス・ラベンダーは、「山びこ荘」という美しい家に、女中のシャーロッタ四世と二人で住み、誰も来ないお茶会を開いていましたが、そこに道に迷ったアンと友人のダイアナが迷い込んでくるのです。






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