ジョルジュ・バルビエ 「遊戯」
George Barbier : Jeux



 「遊戯」(1913年)
 Jeux
 音楽:クロード・ドビュッシー
 美術:レオン・バクスト
 振付:ヴァツラフ・ニジンスキー




Vaslav Nijinsky and Tamara Karsavina in 'Jeux' (1913)


 この作品は、ニジンスキー自身が振付けた作品で、彼が英国に渡った時に見たテニスから思いついたキュビズム風な、時代をはるかに先行した作品で、当時はまったく理解されませんでした。
 庭園でのテニスのゲームをイメージしたこのバレエは、コール・ド・バレエもパ・ド・ドゥもない踊りで、フランネルの服を着た男女が、ただリズミカルな動作をし、途中で噴水の形を表現します。そしてこのテニス・ゲームは飛行機の音によって中断されるのです。

 ニジンスキーは最初、赤いネクタイに白いシャツ、白いショートパンツ、赤いズボン吊り、上が赤くなったストッキングという衣装を考案しましたが、ディアギレフの反対で、ショートパンツと赤いズボン吊りは断念しました。
 バルビエの絵画は、ダンサー達は上の写真そのものですが、ジャポニズムを取り入れて、木を赤く染めて、ニジンスキーのアイディアを復活させています。

 このバレエは、ドビュッシーのバレエ音楽『遊戯』を使用していますが、MIDIがないため、同じドビュッシーの歌曲「マンドリン」を流しました。




Vaslav Nijinsky in 'Jeux' (1913)