絵画:シャルル・リュイリエ 「軍服を着たクロード・モネの肖像」(1861)
Charles Lhuillier(1824-1898)
Portrait of Claude Monet in Uniform 1861
MIDI:シューベルト 「軍隊行進曲」


この作品もモネの絵画ではなく、
若き日のモネの肖像です。

前ページにも記述しましたが、モネは1860年の秋から1862年の初めにかけて、
兵役で、当時フランスの植民地であったアルジェリアで暮らします。
そこで腸チフスを患い、6カ月の休暇を取ると、
故郷のル・アーブルに戻ります。
後見人であり裕福であったソフィー伯母が、
残る5年間の軍務を免除してもらうための支払いをしてくれ、
軍に戻ることはありませんでした。

この肖像は、その短い軍隊時代の肖像で、
アフリカ騎兵の軍服姿です。
赤いズボンに乗馬用長靴、青いチュニックにケピーと呼ばれる帽子着用の、
華やかな軍服でした。

これ描いたリュイリエは、ル・アーブル市立美術学校の校長を務め、
教え子にはデュフィやブラックがいます。
リュイリエは新古典主義を信奉した古典的画家で、
教え子は彼とは全く違う新しい絵画を描いていったという点は、
モネとグレールの関係を思い出しました。