コレリ大尉のマンドリン
2001年/米/129分
監督:ジョン・マッデン
音楽:スティーブン・ウォーベック
出演:ニコラス・ケイジ,ペネロペ・クルス,ジョン・ハート,クリスチャン・ベー
ル
STORY
舞台は第二次世界大戦時のギリシア・ケファロニ
島。
この小さな美しい島に、イタリア軍大尉アントニオ・コレリ(ニコラス・ケイジ)が
占領軍としてやってきた。
コレリ大尉とは名ばかりで、実戦どころか人に銃を向けたこともない人物。
コレリ大尉は何よりも音楽が好きで、銃を置き忘れることがあっても、マンドリンは
いつも肌身離さず持ち歩き、
どんな時も歌っている。自らの部隊で「ラ・スカラ」なるオペラコーラス団まで結成
して、緊迫した場面でまでも、
プッチーニやイタリア人音楽家の歌曲の歌を歌い出す。戦時下でも明るく陽気に人生
を愛するイタリア兵の姿に
敵国の島の人々も心を開いていく。
そんな中、コレリ大尉は情熱的で聡明な島の医師の娘ペラギア(ペネロペ・クルス)
と恋に落ちていく。
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楽器、動物、スケッチブック、恋の三大小道具(笑)
それが傍にあるたせけで、この人はどんな人?という気持を女性にさせてしまう。
原作は読んでいないのですが、コレリ大尉は良家の子息か、良い大学出身なのでしょ
うか?
一度も銃を人に向けていないにも関わらず、大尉という地位にいるのですから。
医者志望の知的なペラギアや、医者である父親と様々な会話が楽しめる存在。
マンドラス(クリスチャン・ベール)とは一時は燃え上がっても、やはり、いつか価
値観の違いが出てしまう
のでしょうか。
手紙のエピソードなどのペラギアへの想い(とても良かったです)や正義感、コレリ
大尉より
マンドラスの方に私は感動したのですが。
コレリ大尉の歌を歌っている明るい部隊を見て、「ビルマの竪琴」を思い出しました。
考えてみると、同じ戦争だったんですね。そしてイタリアは同じ敗戦国。
コレリ大尉が吹き込んだレコードを、ペラギアの他にも、一時期この土地や人と馴染
んだあのドイツ人将校にも聞いて
欲しいと思いました。
唯一祖国を裏切りコレリ大尉を殺せなかった彼が、その後どんな人生を送ったかは分
からないけれど、聞いて、
きっと救いになると思います。悪い人ではない。
戦争がなければと一番思った人でした。
ペラギアは、あの美しい大地に、常に変わらず咲き続ける、力強くてきれいな花のよ
うな人。
ガーデニングショップで買ってきて懸命に育てる花を、外国の写真でそれが野原一面
に咲いているのを見た
時のような、この土地でこそ美しく咲ける人だと思いました。
ペラギアだけでなく、ギリシアの美しい海と同じ青の瞳をした少女レオニーも印象に
残りました。
何度も繰り返し見たいという面白さはないけれど、様々な悲しみを見続けた、美しい
この土地を訪れたいと
思いました。
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