葛飾北斎 「諸国瀧廻リ・美濃ノ国養老ノ滝(みののくにようろうのたき)
MIDI:ヘンデル 「サラバンドと変奏」
Hokusai Katsushika(1760-1849) The Falls of Yoro, Province of Mino,1833.
MIDI : G. F. Handel Sarabanda con Variaciones.



 北斎の描く滝を見ると、神獣を見たような気持ちになります。
 その巨大さ壮絶さに圧倒されますが、けれどどこか神聖な雰囲気があります。それは、古来から日本には滝への信仰があったからでしょうか。
 北斎の描く滝は、海の波と同様に、実際以上にドラマチックに、抽象的なまでに図案化され、そして生き物であるかのような、躍動感があります。滝の絵の中には、人間も描かれていますが、もっとも生命力の溢れているのは、この滝なのです。


鯉の滝登り(1833)