絵画:ローレンス・アルマ=タデマ 「ホメロスの朗読」(1885)
Sir Lawrence Alma-Tadema A Reading from Homer 1885
MIDI:マーラー 『さすらう若者の歌』より 「朝の野べを歩けば」


ホメロスは、紀元前8世紀後半頃のギリシャの詩人で、
叙事詩『イリアス』『オデュッセイア』の作者です。

絵の中の語り手は、トロイア戦争や、活躍した英雄について、
若者たちに、熱く語っているのでしょうか?
偉大なホメロスの名は、画面右上隅にギリシャ語で記されています。

アルマ=タデマはこの作品と現存しない対作品『プラトン』を描くため、
調査期間として8ヶ月をかけ、そのあと2ヶ月間をかけて作品を完成させました。

アルマ=タデマの生きたヴィクトリア朝時代、ホメロスは高く評価されていました。
時代、衣装、背景は違えども、『ホメロスの朗読』のような光景が、
ヴィクトリア朝の夜会で見られたでしょう。