絵画:ローレンス・アルマ=タデマ 「よもや恋敵とは」 (1893)
Sir Lawrence Alma-Tadema Unconscious Rivals 1893
MIDI:モーツァルト オペラ『ドン・ジョバンニ』より 「カタログの歌」
この絵画に描かれている2人の女性は、アルマ=タデマの絵画に登場する典型的な女性たちです。
黒髪の女性は、色の浅黒い地中海の女性で、アルマ=タデマの活躍した19世紀ロンドンに大勢いたギリシャやイタリア人の女性をモデルに描かれたと思われます。
またもう一方の赤毛の女性は、ロセッティなどラファエル前派の画家たちが好んで描いた、赤毛のファム・ファタル(運命の女)です。
2人の女性は、お互いが恋敵とは、まだ気付いていないようです。
柱の上で悲劇の仮面を弄んでいるプットー像は、ローマのカピトリーノ美術館所蔵品をもとに描かれ、右端の下半身だけが見えている彫刻は、ディオニソス像です。
共に恋を象徴しているような像です。
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