絵画:ローレンス・アルマ=タデマ 「サッフォーとアルカイオス」(1881)
Sir Lawrence Alma-Tadema Sappho and Alcaeus 1881
MIDI:J.S.バッハ リュート組曲第1番BWV996 ブーレ
サッフォー(サッポー)とアルカイオスは、
紀元前7世紀ギリシャに流行した独吟抒情詩の代表的詩人です。
主として恋愛詩を書きました。
特に女流詩人のサッフォーは、詩以上に、伝説となった人生が有名です。
サッフォーはレスボス島の裕福な貴族の家に生まれましたが、
政変でシチリア島に亡命します。
宗教的な学園を開き、少女達と暮らし、詩や音楽、舞踊を教えました。
教え子の少女達と同性愛の関係があったとも言われています。
差別的な言い方で好きではありませんが、女性同士の恋愛“レズビアン”の語源は、
サッフォーの生まれたレスボス島が語源となっています。
サッフォーが美青年ファオーンとの恋に破れ、
身投げしたという話は、とても有名です。
サッフォーが恋したファオーンには、こんな伝説があります。
ファオーンは、レスボス島の年老いた、船の渡し守でした。
ある日、ファオーンは老婆に身をやつした、美の女神アフロディテを、
船賃も取らず、小アジアへ送りました。
その時、彼は輝くような美青年へと姿が変わったのです。
サッフォーはファオーンに激しく恋し、
シチリアに行った彼に情熱的な手紙を送りましたが、
その恋はかないませんでした。
そして傷心のあまり、レウカス(レフカス島)の崖から身を投げるのです。
このレウカス島は、ギリシャ本土の西側に点在するイオニア諸島の一つで、
作家の小泉八雲やオペラ歌手のアグネス・バルツァが生まれました。
そして、大好きな映画『トロイ』と、素敵なつながりがありました。
レウカス島はドイツ人考古学者のデルプフェルトが、
オデッセウスの故郷イタケ島であると信じて、数十年発掘を続けた場所なのです。
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