絵画:ローレンス・アルマ=タデマ 「ファラオの穀物倉庫監督ヨセフ」 (1874)
Sir Lawrence Alma-Tadema Joseph, Overseer of Pharaoh's Granaries 1874
MIDI:リムスキー=コルサコフ 『シェエラザード』より 「海とシンドバッドの船」



オランダに生まれたアルマ=タデマは、パリに移住、そして1870年に始まった普仏戦争を逃れるために移ったイギリスで英国籍を獲得し、その英国で1874年までには、英国を代表する画家の1人と見られるようになりました。
この「ファラオの穀物倉庫監督ヨセフ」が描かれた1874年は、アルマ=タデマは、生涯でもっとも多い21点もの作品を描きました。

古代エジプトをテーマにした絵画は、1859年から彼のレパートリーにありましたが、次第に関心はローマに移っていき、描かれなくなります。
クレオパトラを描いた数点を除けば、この「ファラオの穀物倉庫監督ヨセフ」は、エジプトを舞台にした最後の作品の一つとなりました。
そして再びエジプトを舞台にした絵画が描かれるのは、30年後の「モーゼの発見」(1904)となります。

以下の作品もアルマ=タデマの古代エジプトを描いた作品です。


Egyptian Chess Players(1865)

エジプトの未亡人(An Egyptian Widow)(1872)