絵画:ローレンス・アルマ=タデマ 「黄金の時」 (1898)
Sir Lawrence Alma-Tadema The Golden Hour 1898
MIDI:モーツァルト ピアノ協奏曲第20番 K.466 第2楽章 アンダンテ
この絵画をトップページに飾った日(2004年9月27日)も、前ページ同様に、2004年9月24日夜に亡くなったフランスの女流作家フランソワーズ・サガンをしのんで、サガンの小説『ある微笑』をイメージしで、モーツァルトのピアノ協奏曲第20番のアンダンテを流しています。
サガンの小説『熱い恋』を映画化した『別離』で使われたモーツアルトのフルートとハープのための協奏曲 K.299 第2楽章は、こちらとこちらのページで流しています。
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十五日目、私は気前の良い隣人が大きな音でかけているラジオの音楽に目を覚まされた。それはモツァルトの美しいアンダンテで、いつものように暁と、死と、ある種の微笑(ほほえみ)とを私に呼び起こさせた。私はじっとしたまま、ベッドの中で長いことそれに耳を傾けていた。私は割に幸福だった。
下宿の女主人が私を呼んだ。誰かが電話をかけて来たのだ。私はゆっくり部屋着を引っかけると、階下に降りて行った。私はリュックだと思い、そして今ではもうさほど重大なことではなくなったと思った。何かが私から逃げ去って行った。
フランソワーズ・サガン『ある微笑』より
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