絵画:ローレンス・アルマ=タデマ 「カラカラ」(1902)
Sir Lawrence Alma-Tadema Caracalla 1902
MIDI:ヘンデル  『王宮の花火の音楽』より 「歓喜 "Rejouissance"」


カカカラとは古代ローマ皇帝マルクス・アウレリウ=アントニヌス
(188-217 在位211-217)のあだ名です。
それは彼が好んで着た衣服からきたあだ名で、
ケルト語で「頭巾の付いたマント」の意味です。

西暦212年、古代ローマの支配者カラカラ帝は、実の弟で共治帝であったゲータを殺害し、
古代ローマ帝国の単独の支配者となりました。
単独皇帝となったカラカラはやりたい放題で、
弟の友人であったというだけで、2万もの市民を殺害します。

またこの年、増税のために帝国内の全自由民にローマ市民権を与える、
アントニウス勅令 (Constitutio Antoniniana) を布告しました。

ローマ市内に大公共浴場(カラカラ浴場)を建設しましたが、
古代の英雄であるアレクサンドロス大王に憧れ、その真似をして遠征を重ね、
217年4月8日29歳の時、パルティア(現在のイラン)遠征中に、
護衛隊長マクリヌスに殺害されました。

ローマ皇帝としては、暴君ネロ(37-68 在位54-68)と並ぶ悪名高い皇帝です。