ヤン・トーマス 「芝居の衣裳をつけた皇帝レオポルト1世」
マルガリータの夫となったレオプルド1世(レオポルト1世)の、「芝居の衣裳をつけた皇后マルガリータ・テレサ」と対になった肖像画です。
彼は神聖ローマ皇帝(在位1658〜1705)で、ハンガリー王(在位1655〜1705)でもありました。
母マリア・アンナがフェリペ4世の妹だったことから、マルガリータとは従兄妹同士でした。また姉のマリアーナがマルガリータの母なので、マルガリータは姪にもあたります。
平和愛好家でしたが、トルコとの2度の大きな戦争(1661-64、1682-97)にあいました。
当時のウィーンはささやかな城塞都市に過ぎず、さんざんトルコに苦しめられますが、レオポルドは「キリスト教国が異教徒の手に落ちようとしている」と、諸侯に援軍を頼み、ドイツ諸侯国、ポーランドからも援軍が駆けつけ、オーストリアはようやくトルコ軍を退けました。
トルコの脅威が去った後、レオポルドは、首都の大構造にあたり、教会や宮殿を建てました。
レオポルド1世は無類の音楽好きで、大規模なオーケストラを所有し、王自身も数多くの曲を残しています。
マルガリータは、そんな彼との結婚で4人の子どもをもうけますが、育ったのは女の子1人だけで、1673年22歳でその短い生涯を閉じました。
レオポルド1世はその後、2度結婚をし、ヨーゼフ1世(1678-1711)、カール6世(1685-1740)などの、子どもを設けました。
偉大な女帝マリア・テレジア(1717-1780)は、レオポルド1世の孫にあたります。
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レオポルド1世の肖像 |
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