音楽: 『フィガロの結婚』 K.492より第4幕 フィナーレ「ああ、これで一同みな満足」
絵画:ヴィジェ・ルブラン(1755-1842) 「マリー・アントワネットの肖像」
Elisabeth Vigee-Lebrun, Portrait of Marie Antoinette.



あらゆる邪魔をしながら上演された「フィガロの結婚」は、
サリエリの目にも耳にも素晴らしいものでした。
フィナーレで、メイドの恰好をした伯爵夫人に、
これまでの不逞を詫びる伯爵のアリア「伯爵夫人、お許しを」は、
静かで美しく、今まで観たどのオペラより、素晴らしいものでした。

けれど音楽好きでありながら、凡庸な耳しか持たない皇帝には理解できず、
退屈なものに思われました。
その結果、『フィガロの結婚』は、9日で打ち切りになりました。

今お聴きいただいているMIDIは、第4幕のフィナーレで、
途中から映画で使用された「伯爵夫人、お許しを」が流れます。